読売わんわん

売ってません

2018-01-01から1年間の記事一覧

今日

引きこもりの息子のためにヴィレッジヴァンガードでバカでかい福袋を買う母親のイメージで泣いています

U・x・U

自転車で家に帰る線路沿いの道を走っていた、暑かった昼間の風も段々ぬるくなって、夜が僅かに息をしていた 見るもの全てがたしかにそこに在った 昔たしか同じような夢を見た、自転車で走り続けた道に終わりはなかった このまま走り続けたらきっと私はそのま…

(^^)v

思い立ってお風呂場で排尿しようとしました でも出来ませんでした もう大人なので 曇った鏡を見たら自分がとてもかわいらしく見えたけど今私を見ている人は誰もいないので悲しかったです

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スーツを着て高校時代の通学路を歩いた、私の後ろを歩く中学生から見れば私は大人かなあと思ったけれど、スカートのしつけ糸が付いたままだった。もう行けない場所の思い出は、歳をとるたび1つずつ消えてしまえばいいのにと最近はよく思う。

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花を買って家に持って帰ってきてもさ、妻がずっと遠いとこにいるんだよ。こっちを哀しそうに見てんの。よく見ると、俺が買って帰った花、きったなくてさ。でも捨てられないの。金がもったいなくて。ゴミ箱も遠くにあんの。気付くと俺の手まで腐ってた。

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そっちから、大きな犬がかいてある看板が見えるだろ? うん。 あの犬は俺が飼ってるんだ。本当だよ。 嘘つき。 俺が、あいつに向かってお手って叫ぶと、あいつ利口だからさ、ちゃんとお手するんだ。 へえ、いい子だね。 信じてないだろ? うん、信じてない。

ヤマザワ

近くのヤマザワにはがきを出しに行った。空はまだかすかに明るさを残していた。星がひとつだけ昇っている。家から出て僅かのところに小さな公園がある。こんなに近くにあるのに、私はもう、遊具に手さえ触れない。冷たい空気に身を震わすと、低く、何かが聴…

( ; ; )\\\(uu)

ベッドの上で羽毛ぶとんがかまぼこみたいに丸まっている。感傷的になったときに限って家族が廊下で私の荷物を整理し始める。いるかの舌。私はあの人のことを考えながら静かに眠りにつきたいだけなのだ。あの人がベランダから空を見るとき、星が出ていればい…

( TT)\( )

まがりかどから女のひとがでてきてぶつかった。ガソリンスタンドの匂い。ガソリンスタンドの匂いがすき。おうちへ帰るまでにおなかが空くと思う。人は気持ち悪い。肉塊。潰れてしまえ。さきこちゃんはしっかりかんがえてえらいねえなにもかんがえないよりか…

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脳ミソの半分に、プリンシェイクが詰まっているので、うまくかんがえられない。産まれてすぐに、お父さんが私の頭を半分食べちゃったから、しかたなくお母さんが詰めたのだ。

(u_u)

突然世界の終わりが来ても、この街は大して変わらないような気がする。例えば保険会社の窓際に置かれたぬいぐるみやガラスのエレベータ、ビルの一室にある美容院(看板には『髪に愛を』とある)なんかはいつのまに消えてしまって、くだらない居酒屋や地下道…

癖について

1つの単語が頭から離れなくなることがよくある。この3日くらい、私の頭の中では「メロン」と言う単語が覇権を握っている。 人に何かを尋ねられたとする。真っ先に頭に浮かぶのが、その答えではなく「メロン」なのである。思い浮かんだからといってその単語…

前大会に出した小説

地球防衛軍 一九九九年の七月三十一日、恐怖の大王が地球へやってきて、世界は滅亡する。ノストラダムスはそう言って、無責任に僕達の寿命を決めてしまった。 数分待って、ようやくホームページの青いトップ画面がスクリーンに浮かび上がる。地球防衛軍。 「…

始まり方

僕が彼女のことを好きになったのは、彼女が帰り道、解けたトレンチコートの紐を左手で握りながら歩いていたからだ。 彼女は右手で濡れた折りたたみ傘を持っていて、横断歩道で立ち止まったとき、少し迷ってから右手の甲で頰を掻いた。僕は彼女の後ろをつけ…

終わり方

僕は彼女に好きな場所を聞いた。彼女は薄ら笑いを浮かべて「カラオケまねきねこ」と答えた。馬鹿らしいと僕は思った。